なべなべそこぬけ

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ここ10年、
「カンバラクニエです。」
と、名乗る事が多くて
手紙だのメールだの書いても
「クニエ」「くにえ」
と、書く事が多かったです。

漢字で名前を書くのは
なんかの書類を書くときくらいでしょうか。
母なぞに書く手紙くらいですかね。

そして、
意図せずなぜだかいつも
「カンバラ クニエ」ではなく
「カンバラクニエ」
でやっておりますが、
ほんとにこれはどうしてこうなったのか
でも語呂がいいからいいなと思っています。

バンバラバンバンバン♪
だの
カンバラバラバラバラバラ事件
だの、
カンバラを振り返ってみると
良い思い出が少ないせいで
薔薇までちょっと嫌いになる始末でした。

クニエなんてのは
もうほんとにおかしな名前で
物心ついたときから
世の中のクニエ代表は田中邦衛さんで
ほんと嫌だなと思ってましたが、
人が覚えやすいと言ってくれたり
高校時代以降は
「クニエ」「クニエさん」
と呼んでくれる人が増えて
仕事をし始めて
横井くにえさんて
ステキな女性のくにえさんに出会う事があったり
少しずつ少しずつ好きになりました。

今は薔薇も好きだし
カンバラだけど
ほんとはカンバラでなくなったのに
芸名の苗字みたいにカンバラが残ったのは
なんだかよかったと思えるし、
変わらずカンバラクニエでおもしろいです。

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クニエを漢字で書くと
実は邦栄です。

この名は
父も母もこだわりなく付いた名前で、
一緒に暮らしていたおばあちゃんが
氏神さんの宮司さんに頼んで付けてもらってきたのです。
母はけったいな名前の子やなぁ・・・と思いつつ、
「あんた邦栄って言うんやって。」と
育てたそうです。

漢字の字面だけだと
しょっちゅう男の子と間違えられました。
成人式前にはなぜだか
青山だはるやまだのスーツの案内が届きました。
小学校の授業で
自分の名前の意味を調べても
いまいちしっくりきませんでした。
漢字でどう書くの?と聞かれたら、
「邦画の邦に栄養の栄、栄えるの栄です。」
なんて答えるのですが、
だいたいみんな
「衛生の衛」か「江戸の江」か「絵の絵」
と思われますが違うのでした。

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この間、お鍋をそろえました。
なくてもなんとかなってたのに、
主人に買いなさいよと言っていただきまして
一気にマイ鍋ができました。
せっかくだから
一生の物だからと
名前を入れていただいて、
最近全部手元にそろったのですが、
そういえば
このごろ私は
「邦栄」
なんだなぁと思うのです。

邦栄の邦はほんとは旧字体なのです。
ほんとの字はおおざとへんの横が
手みたいになってるんです。
手みたいだけど手と違うので
手やとはねるところが払うのです。

小学校の頃、
お習字を習っていて
その頃は新字体気分だったので
いつも邦栄と書いていたのですが、
先生に
「邦栄ちゃんの邦はこれと違うでしょ。
自分のお名前なんやから
正しい字で書かなあかんでしょ。
それやと違う人ですよ。」
と怒られたら
なんだかとてもガーンときまして
それ以来、
自分で書く時はいつも正しい字で書いてきました。

まぁだからって
よほど正式に必要でない限り
新字でも旧字でもよかったし
他人にとってはどうでもいいことのようで
だいたいどこでも「邦栄」と表記され、
人に漢字を聞かれても
このことはあまり人に説明したことはありません。

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で、
ご挨拶回りのおまんじゅうは
間違えた「邦栄」でしたが、

それから後で
いろんな人に聞かれて
正しい「邦栄」の字を説明しましたら、
最初のお鍋は「邦栄」だったけど、
残りのお鍋とお玉は正しい「邦栄」だった。

長女だった私に出来た
新しいお姉さんから
正しい「邦栄」で
新しい漢字の正しい名前で
冬に備えたあったか靴下の贈り物が
郵便で届きました。
お寺の冬は厳しいのよって、
あったかい贈り物。

わたしは
カンバラクニエだけど
カンバラクニエでなくなってから、
このところ改まりまして
「カンバラクニエ」を意識するし、
正しい「邦栄」を意識していて、
音の響きは同じ「くにえ」も
カタカナや漢字や平仮名に聞こえます。

「邦栄」という漢字
ちっとも嫌いじゃなくなってることに
気がつきました。

邦栄鍋でりんごを炊きました。